個別最適から全体最適へ。変化の中でエンジニアが向き合う「複雑性」

「Nstockさんのエンジニア採用、順調そうですよね」

ありがたいことに、そんな声をかけていただくことがあります。実際、素晴らしいメンバーが集まり、開発組織は着実に成長しています。

でも実は今、採用のギアをもう一段上げようとしているんです。

というのも、ここ最近でNstockの事業戦略の解像度が一気に上がり、「やりたいこと」が次々と明確になってきたからです。今のチームでも開発は進んでいますが、この変化を楽しみ、さらに加速させてくれる仲間がもっと必要だと感じています。

今回は、経営企画兼ドメインエキスパートの保坂 諒太(以下、hosa)、株式報酬SaaS事業でPdM兼ソフトウェアエンジニアの島 裕生(@mashimashi_off、以下、shima)、そしてCTOの田中 清(以下、tanakiyo)に、Nstockの現状と、これから入社する面白さについて語ってもらいました。

「方向転換」ではなく「解像度の向上」

── 最近、エンジニア採用の熱量が上がっていると聞きました。何が起きているのでしょうか?

hosa:経営企画の視点からお話しすると、「やりたいことの解像度が上がった」んです。

これまでは提供中の「株式報酬SaaS事業」、準備中の「セカンダリー事業」および「再投資事業」という3つの事業それぞれに目標を掲げていましたが、一本筋の通った目標設定ができるようになりました。

例えば、株式報酬SaaSではARRを軸とした目標を立てていましたが、事業連携を前提とした他の目標に変わったのです。

tanakiyo:どんなきっかけで、各事業の目標設計を見直したんでしたっけ?

hosa:次回の調達について議論する中で、「株式報酬SaaSのARRの成長に頼ったストーリーだと、望むような調達が難しいのではないか」という話が出てきました。

望むような調達ができないということは、ミッションを達成することが難しくなってしまう、ということでもあります。

Nstockのバリュープロポジションは複数事業の連携によって最大化されます。「事業連携を前提に各事業でこの目標を追っていて、ここまでの成果が出ています」と整理することで、Nstockの描く成長戦略を正しく株主の皆様に伝えることができるだろうと考えたのです。

ちょうど、「セカンダリー事業」「再投資事業」の輪郭が見えてきたからこそ、連携を最大化するための意思決定をすることができたと思います。

shima:なるほど、これでは調達できないね、というのはリアルでいいですね(笑)

株式報酬SaaS事業のPdMとしても、戦略が大きく変わったというよりは、「本当のKPIはこっちだよね」という本質的な議論ができるようになった感覚に近いです。

hosa:そうなんです。そうして事業戦略を整理していく中で、Nstockが目指す「スタートアップエコシステムをブーストし、日本からGoogle級の会社を生み出す。」というミッションの達成に向けて、既存事業では足りていないピースも見えてきました。

そうすると、「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」というのが同時多発的に発生してきて……単純に、一気に作りたいものが増えたというのが正直なところです(笑)

tanakiyo:本当に変化が早いし、同時多発的だなと感じますね。けど、同じタイミングでやらないと、片手落ちになり、ユーザーに提供できるインパクトが小さくなってしまう。

これまでは各プロダクトがある程度は独立して動いていればよかったのが、事業全体での連携や、横串を通した設計が求められるようになってきました。

一気に増えた「変数」と、求められるバランス感覚

── 事業戦略の変化に伴って、プロダクト開発にはどんな影響が出ていますか?

shima:今のところ、チームの開発にはそこまで影響は出ていないのかなと思います。株式報酬SaaSが足元でやることは固く決まっていたので。

ただ、ぶっちゃけ、変数が一気に増えて「やりづらさ」はありますね(笑)

株式報酬SaaSに比べて、他の事業は立ち上げフェーズで不確実性が非常に高い。今までは株式報酬SaaS事業のことだけを考えていればよかったのが、他の事業との接続や、全体最適を考えないといけなくなった。

日々の開発やデスク対応、インシデント対応をしつつ、全体のことを考えるのは非常に難しいなと感じます。

tanakiyo:現場の実務をやりながら全体も考えるには、抱えるコンテクストが多くなりすぎてきていると感じますね。私はCTOという役割になったことで、いまは全体を考えることに集中できていますが、日々の開発をしながら考えるのは難しかっただろうと思います。

hosa:それに加えて、これから手がけていく事業はより深く金融領域に入ることになります。そのため、システムがより「ミッションクリティカル」になっていく。

より堅牢な開発を期待したいです。今の完成度が低いというわけでは決してなく、さらに求められていく、という感覚です。

「早くやらないと負ける」というスタートアップとしてのスピード感と、「落としてはいけない」という金融としての品質。この相反する要素のバランスが、今まで以上にシビアになってきています。

流動的なフェーズだからこそ求められる、「個」の判断力と「コト」に向かう調整力

── そんな変化を迎えた今、どんなエンジニアに来てほしいですか?

shima:今までにも増して状況は流動的になっています。これまでは「チーム内で完結する」ことが多かったのですが、今後は事業間の連携も増えていきます。

そうなると、リリースによる影響範囲の考慮や、他チームとの調整といったデリバリーの部分も含めて、エンジニア個人がオーナーシップを持って行う必要があるのが現状です。仕組み化していきたい部分でもありますが……。

「待っていれば全ての情報が降りてくる」というフェーズではないので、自分から情報を取りに行き、周囲を巻き込んでいく姿勢や工夫が、これまで以上に求められていくと思います。

tanakiyo:そうですね。「調整」というと「社内政治」のように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。あくまで目的は「良いプロダクトを、最速でユーザーに届けること」。

そのために、仕事が円滑に進むよう先回りして動いたり、関係者と合意形成を図ったりする。そういった「コトに向かうための調整」をいとわない姿勢が必要だと思いますね。

shima:また、ミッションクリティカルになっていく、という観点でいうと、金融ドメインに詳しいエンジニアの力も借りれるといいなと。

金融のど真ん中で開発をしたことのある人がチームにいることによって、どこまで堅牢性を重視するかといった判断がしやすくなると思っています。

チームとしてアクセルを踏むために、ブレーキを踏める人にいてほしい。

hosa:確かに、今のエンジニア組織には金融系の経験を持った人が少ない印象です。もう少しいてくれたら心強いというのはありますね。

一方で、金融の経験はないけど、ミッションクリティカルな開発に興味があってやりたい!という人も大歓迎です。

規制産業でミッションクリティカルな開発をするということで、窮屈な部分はあります。一方で、希少価値の高い経験ができるので、エキサイティングでもあると思います。

tanakiyo:規制産業でマルチプロダクトを扱うと、設計力がものすごく鍛えられるんですよね。なぜかというと、法律がシステムアーキテクチャに影響を与えることもあれば、組織構造に由来する制約もある。さらに、複数プロダクトを並行で扱うことで変数が増え、システム全体が複雑になりがちなんです。

そうした意味で、「かっこいいアーキテクチャよりも、運用しやすいアーキテクチャ」を考えられる人がいいですね。

「かっこいい」技術や複雑なアーキテクチャは魅力的ですが、往々にして扱いが難しく、特定の誰かしか触れないものになりがちです。そうすると運用するのが難しくなり、結果として堅牢性を損ねてしまう。「運用しやすい」ことが、ミッションクリティカルなシステムの堅牢性を生むんです。

これからのNstockは、ミッションクリティカルな要件が増えていきます。でも、だからといって全てを重厚長大にする必要はない。「設計の力の入れどころ・抜きどころ」を見極められる人、そうした議論を楽しめる人がいてくれると嬉しいですね。

「ソフトウェアがセンターじゃない」からこそ面白い

── Nstockの開発の面白さってなんだと思いますか?

shima「ソフトウェアがセンターじゃない」こと、ですかね。

Nstockが扱っているのは「株式報酬」や「金融」という、専門性が高く、オペレーションが複雑な領域です。

ここでは、ソフトウェア単体で完結する価値よりも、「ドメインエキスパートによる報酬設計の壁打ち」や「カスタマーサクセスによる運用サポート」も含めた「サービス全体」としての価値が求められます。

人が介在する泥臭い部分も含めて、どうやってテクノロジーでレバレッジをかけていくか。「同じ価値を提供できるなら、無理に機能開発しなくてもいいよね」という判断も含めて、「事業価値の総量」をどう最大化するかを考えるのが、Nstockのエンジニアリングの醍醐味だと思います。

hosa:株式報酬の設計って、お客様によって全然違ってくるんですよね。だからこそ、ソフトウェアとしての自由度を適切なレベルで高めつつ、カスタマーサクセスやドメインエキスパートがその設計から活用まで支援する。そういった「総合力」が問われる事業だと感じています。

tanakiyo:最終的に目指すのは、「スタートアップの株式報酬だったらNstockだよね」と、誰もが迷わず選んでくれる状態。そのために、ソフトウェアだけでなく、事業全体でどう価値を届けるかを考えられる組織でありたいですね。

新しい風を吹かせてほしい

── 最後に、この記事を読んで「ちょっと気になるかも」と思った方へメッセージをお願いします。

hosa:早く応募して!

tanakiyo:愉快な仲間を待ってます!

shima:新しい風を吹かせてほしいです!

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