信託銀行時代の「あったらいいな」を実現する側へ──Nstockの“2人目”ドメインエキスパートに入社理由をインタビュー

「スタートアップエコシステムをブーストし、日本からGoogle級の会社を生み出す」をミッションに掲げるNstockで2人目のドメインエキスパートとして活躍するのは、保坂諒太さん(以下、hosa)です。社内では推しのアイドルの布教活動に勤しんでいますが、実は大手信託銀行から海外の大学院を経てNstockに入社したというキャリアがあります。そんなhosaさんに、Nstockへ入社した理由や今の仕事について聞いてみました。

哲学・宗教学から金融機関へ就職という“あえて”の逆張りでキャリアをスタート!

──まず、これまでのキャリアについて教えてください。

hosa:出身は神奈川県川崎市です。高校まではずっと地元の学校に通っていて、大学では哲学・宗教学を専攻していました。なので古典ギリシア語やラテン語の文献を読めます(笑)。

その後、新卒で信託銀行に入社をして、証券代行という発行会社の株式実務を支援する部門に配属されました。ただ、周りが伝統的な証券代行の業務に従事するなか、私は信託を使った株式報酬制度(いわゆる株式交付信託)の事務を行う部署の配属となりました。それが私の株式報酬との出会いです。

その後1年間だけ、海外の株式やETFの日本での上場をサポートする部署に異動しましたが、入社3年目のときに株式報酬のコンサルティングを行う部署に再度異動。それ以来、ずっと大企業向けの株式報酬制度や役員報酬に関するコンサルティング業務に従事しました。

保坂諒太(hosa)

──哲学・宗教学から金融機関への就職。しかも銀行と言えばよく耳にする融資などの部署ではなく、いきなり株式報酬系の配属……かなり異色な感じがしますね。

すべて思っていた通り、というわけではないのですが、何となくみんなが行かない方に行ってみたほうが面白いかなと思って、あえて選ぶ人が少なそうな専攻や部署を希望していました。要は「逆張り」です(笑)。

留学先にスペインを選んだのは「本当にグローバルな環境」で自分を試してみたかったから

──その後は海外、しかもスペインに留学をしたと聞いています。これは何か理由があったのですか?

これには理由が2つあります。1つ目は、将来、マネジメントとして活躍できる土台づくりのために経営知識を学びたいと思ったためです。株式報酬のコンサルティングを行うなかで、ドメインに関する法・会計・税務の専門的な知見はある程度つきました。でも、私自身のキャリアとしてはスペシャリストよりもジェネラリストを目指したいという気持ちがありました。そのため、一度職務を離れて腰を据えて知識を深める時間を増やしたいと思っていたのです。

2つ目は、グローバルな環境下でのリーダーシップの取り方を身につけるためです。実は株式報酬のコンサルティングを行うなかで、多くのお客様から海外にいる従業員にも株式を渡したいという相談を受けていました。日本にはそのような要望に対応できる仕組みがなかったために、海外の企業と組むことになったのですが……。交渉や実際に協業していくなかで語学力はもちろんのこと、ビジネスの進め方を含め、日本と海外の違いにうまく適応することができませんでした。そこであえて海外のビジネススクールでMBAを取得しようと思い、留学しました。

スペインへ留学していたころの写真

──でも、なぜスペインへ?

ビジネススクールというと米国を選ぶケースが多い印象がありますよね。ここでも“あえて”、国籍のダイバーシティに富んでおり、かつすべての授業でグループワークが課されることが特徴があるビジネススクールを選んだ結果、スペインが留学先になりました。実際に私が留学した学校には欧米だけでなく、中南米やアジア、アフリカからも多くの留学生がきており、本当にグローバルな環境下でいかに自分を認めてもらい、また周囲の人に能力を発揮してもらうかについてはとても良い訓練になりました。

さまざまな企業の株式報酬制度の設計に携わってきた

──株式報酬のコンサルでは具体的にどういったことをしていたのですか?

一番多かったのは株式交付信託制度を導入するための制度設計の支援〜信託の組成業務です。実際にはセールスも兼ねていましたので、新規のお客様のところへ行って株式報酬導入の必要性を訴求し、導入となったら「誰に・どのくらいの株式を・どういうルールで渡すのか」という制度設計を行っていました。設計だけでなく、導入に必要な適時開示書類や株主総会議案の作成、信託組成の指示をオペレーションに出すところまでサポートしていたので、本当に株式交付信託制度のすべてを取り扱っていました。

お客様によっては株式交付信託だけではなく、PSUやRSUのような信託を使わない制度の設計、あるいはSOから他の仕組みに切り替えたいという要望もありました。今思えば、いろいろなケースに触れてきましたね。

また「新規のコンサルをスポットで行って終わり」ではなく、既存のお客様から定期的に「この部分の運用をどうすればいいか」という問い合わせや「経理や法務からこう聞かれているのだけれど?」という問い合わせの対応もありました。銀行なので、セールス、CSと細かく役割が分かれておらず、とりあえず自分の担当は自分で全部なんとかしていましたね(もちろん上司のサポートはありましたが)。実際、ピーク時でだいたい40社くらい抱えていたので日々の問い合わせだけでも、めちゃくちゃ量が多かったです。

──セールスから問い合わせ担当まで...…いろんな側面から株式報酬に関わっていたのですね。

はい。おかげでSOだけなくいろいろな株式報酬のメリット・デメリットや株式報酬を取り巻く法律・会計・税務周りについてくわしくなり、お客様側にいらっしゃる百戦錬磨の法務担当者や弁護士とも会話できるようになりました(笑)。

株式報酬のコンサルについて説明するhosa

もちろんこのあたりの専門知識は常にアップデートしないといけないので、今でも勉強の日々です。あとは、役員報酬の文脈で株式報酬に関わる機会も多かったですし、もともと証券代行の出身でもあるので、株主総会やいわゆる会社法務の領域もそれなりに知見が身につきました。

当初は「長期的な関係作り」のはずだったのに、あれよあれよと選考が進み内定へ

──そこからなぜNstockへ?

Nstockは宮田さん(Nstock代表、宮田昇始)が立ち上げたときから知っていました。それこそ、ちょうど株式報酬の管理に課題があるというグローバル企業から相談を受けていたこともあり、「こういう会社が国内居住者と非居住者向け両方の株式管理機能とかもやってくれたらすごく便利だなー」と信託銀行時代に思っていました。

その後、先ほどお話ししたビジネススクールに通うためにスペインへ。しばらくして卒業が近づき、進路を考えるようになっていました。はじめは休職を選択していたこともあって、休職元に戻ることを考えつつも、ありがたいことに様々な企業様からお声がけをいただいていたところでした。そんななかでふとNstockのサイトを再び見てみると、立ち上げ当初から大きく変わっていて驚きました。すでにプロダクトがリリースされ、またKIQSを公開しているなど、かなり順調に成長しているように感じましたね。そして、長期的に関係を作っていけたらという軽い気持ちで「話を聞いてみるボタン」を押しました。

──けっこうカジュアルな感じだったんですね(笑)。

そうなんです。そうしたらいきなり野瀬さん(ドメインエキスパートの野瀬梓紗)とmachaさん(Nstock共同創業者の高橋昌臣)の2人が出てきて(笑)。そこでSaaS事業の描く将来像や会社として向かう方向性を聞いて、まさに自分が信託銀行時代に欲しかったプロダクトがあって、「この会社が目指す方向は何となく正しそうだぞ」と思いました。当初は長期的な関係を作っていけたら〜と言っていたのに、あれよあれよと選考フローに乗り、無事内定をいただけました。

先述の通り、すでにお声がけいただいていた企業様や休職元もありましたので、そちらのみなさまには大変ご迷惑をかけた点は非常に申し訳なく思っています。けれど、「今度ではなくて、『今』ここで入社しないと絶対後悔する」と思い、Nstockへ入社することにしました。

ちなみに面接はすべてスペインにいる間に受けたので、入社するまではドキドキでした。実際に入社してみて、毎日楽しく仕事をしています。

Nstockのミッション実現のために、国内非居住者を含めた株式報酬管理を一気通貫できるサービスにしたい

── Nstockではドメインエキスパートとしてどんなお仕事をされていますか?すでに野瀬さんというドメインエキスパートがいますが、お2人はどのように役割分担をしているのかというのも聞きたいです!

ドメインエキスパートの業務は、開発チームと一緒にプロダクトに必要な機能の洗い出しやレビューをしたり、スタートアップの方々向けの「SO相談会」で相談に乗ったり、商談への同席がメインです。役割分担は特に明確に分けているわけではないのですが、野瀬さんは事業会社のSO実務担当者としての経験から商談やプロダクト開発に関わっていますし、逆に私は株式報酬のコンサル(金融機関)側としての経験を踏まえてそれらに関わっている。真逆の立場の人間が揃って、非常に良いバランスで仕事ができています。

また個人的には、「自分の庭先型人間にならず、アンテナを高く張る」をモットーに仕事をしているので、チャレンジする機会につながる仕事はすべて取りに行っています。

例えば、最近は各種セミナーへの登壇やプロダクト上の機能拡充のための許認可取得の検討や非居住者対応のプロジェクトのリードをさせてもらったり、社内にはまだないコーポレート部門の一部である法務や経営管理業務にも携わったりしています。

特に社内の法務などは信託銀行時代に知識としては知っていたところではあったのですが、実際に自分で(SmartHR社の法務の皆様のサポートを受けながら)実務を進めることができて、難しさを感じるとともに、いろいろなことがとても新鮮で楽しくやっています。

Nstockでの業務をどのように感じているのかを話すhosa

あとはNstockのストックオプション(以下、SO)の発行も野瀬さんと一緒に携わらせてもらっています。実は私は株式報酬のコンサルをしていたものの、自分で株式報酬をもらった経験がありませんでした。ようやくという感じですし、自分で自分に発行するのも面白いですね!

──社内では韮人材(一つの専門分野に深く根ざしながら、複数の分野にも造詣が深い人材)とも呼ばれているくらい、いろいろな業務を担当されていますよね!そのなかで特に力を入れていきたいところは何ですか?

野瀬さんとmachaさんの記事にもありましたが、やはり国内非居住者対応をやりきりたいという思いがあります。今の日本には、国内居住者と非居住者の両方の株式報酬を一気通貫で契約締結〜売却まで管理することのできるサービスはないと考えています。他にやっている会社がいないということは一見するとブルーオーシャンのように見えますが、裏を返せばそれだけハードルがあることの示唆でもあると考えています。

Nstockがミッションとして掲げる「日本のスタートアップエコシステムをブーストし、Google級の会社を生み出す」ためには、各企業がグローバルベースで優秀な人材を獲得していくことが当たり前の世界を作り出す必要があると思っています。そのために、この機能は必ずNstockに実装しないといけないと考えていますし、周囲からの期待も感じているので頑張らなきゃ!といった感じです。

──ありがとうございました!

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