こんにちは、Nstock代表の宮田です。
タイトルの通りですが、いま作っている「Nstock社の評価制度」についてのブログです。
本当に作っている最中なので、いま考えている方針と、最終的な制度は全く別物になるかもしれません。まあ、その過程もおもしろいかなと思うので、何回かに分けて書いていこうと思います。
評価制度づくり、早すぎない?
2023年10月時点 Nstock の組織の状況です。
- 創業して1年9ヶ月
- 社員数 15名 + 役員2名 + アドバイザー1名(計18名)
- 社員のうち8名が、入社して1年以上経過
- 社員のうち2名が、SmartHRからの出向者
- 平均年収はこの規模のスタートアップとしては高め
社員数 15名という数字だけみると、評価制度を作りはじめるタイミングとしては「早い」と思われるかもしれません。ちょっと理由を書いてみます。
理由 1)なるべく組織が小さいうちに導入したい
最近は事業も採用も上手くいきはじめており、このまま順調にいけば1年後には社員数 50名、2年後には社員数 100名くらいになっている可能性もあります。(※ Nstock 社ではあまり社員数を増やしたくはないので、できればもうちょっとコンパクトな組織でいたいのですが、過去の経験からいうとこれくらいの増加はあるかもしれません。)
当然ながら、同じ評価制度でも15名の組織に導入するのと、100名の組織に導入するのは難易度が大きく異なります。なるべく早いタイミングで評価制度を導入しておきたいというのが、1つ目の理由です。
理由 2)ver.1 が上手くいくとは限らない
評価制度は、作って終わりではなく、ちゃんと機能するかどうかが重要です。
ちゃんと機能するとは、どういうことか書き出してみます。
- 評価制度によって、行動変容が起こり、事業や組織にポジティブな影響を与える
- 社員の大半が評価制度に納得感を持っている(100%全員が納得する評価制度は不可能かもしれませんが、せめて80%の人は納得していて欲しい)
- 昇降給があることで、リテンションや、成長への動機づけ、新陳代謝がうながされるなどの効果がある
- 上記で得られるメリットに対して、評価にかかる工数や負荷が高すぎない
こんな感じでしょうか。逆に機能していない状態を言語化すると下記のような感じかなと。
- ネガティブな行動変容がおきる(評価者に対してYesマンになってしまう、同僚への不満が増えるなど)
- 社員の50%以上が、評価制度に納得感を持てていない
- 昇降給の機会が、逆にモチベーションを下げてしまっている
- 評価にかかる工数や負荷が高く、事業の妨げになっていたり、社員の精神的負荷が高い
現在つくっている評価制度 ver.1 が、上記のような状態になってしまったら、制度を大きく見直す必要があります。
軽微な変更の場合は、制度を運用しながら軌道修正可能ですが、抜本的な修正が必要な場合は大きく時間もかかります。評価のタイミングも考慮しながらの見直しになると半年〜1年ほどかかってしまう場合もあるでしょう。
となると、あっという間に50名、100名のタイミングになってしまい、制度導入の難易度が上がっていきます。
ということで、早めに評価制度の ver.1 をつくっています。
こんなプロジェクトメンバーでつくっているよ
評価制度は下記のようなメンバーで、いま草案を作っています。
社内メンバー
- 宮田(SmartHR)
- 野瀬さん(元メルカリ)
- コバケンさん(元DeNA)
社外メンバー
- 金田さん(人事コンサル)
1)人選の理由
社内メンバーは3名とも出身企業が異なり、各社の制度の良いところ/悪いところを実体験をもって知っているので、良い議論ができそうです。
また、Nstock の評価制度は現金報酬だけでなく、株式報酬(SO)も絡めた制度にしたいと考えており、株式報酬のプロである野瀬さんは適任だと思いました。
コバケンさんも、株式報酬に詳しいことはもちろんですが、DeNA時代には人事担当役員をされていたことや、なにより「インセンティブ設計がちゃんと機能すること」に普段から強いこだわりをもっているので、一緒に参加して欲しいと思いました。
社外メンバーの金田さんは、SmartHR時代からのつきあいです。2016年に評価制度のver.1をつくるところから伴走してもらい、いまでもSmartHRの制度運用をお手伝い頂いています。このブログを読んでいるような方は、金田さんの「人事制度ハンドブック」は見たことがあるかもしれません。
金田さんには、社内メンバーの「ああしたい、こうしたい」を具体化してもらう役割をお願いしています。また、ここ数年で数多くのスタートアップの評価制度に関わっていらっしゃるので、評価制度のプロの目線でいろいろと意見も欲しいと思っています。
2)最初は違う人選だったよ
ちなみに、一番最初は下記の3人で金田さんとMTGしました。
- 宮田(社長)
- まちゃさん(取締役)
- 大辻さん(採用)
カッコ内に書いた役割的に、なんとなく適任かなと思いMTGにアサインしたのですが、3人は全員がSmartHR出身者なんですよね。
1回MTGをやってみて感じたのでは、何を話するにしてもSmartHRの評価制度の話が出てしまったり、どうしてもSmartHRの制度との対比で議論しちゃったり、そこから離れられなそうと感じました。
もちろん良い点は取り入れたほうがいいのですが、SmartHRの評価制度の枠から出られない、そこから離れられない、ということは避けたいなと思い、ガラッと人選を変えました。
この点に関しては、まちゃさんも、大辻さんも「同じこと思った」という感じでした。
最初にアンケートをとりました
『トップダウンで評価制度をつくって「今日からこの制度で行きます!」というやり方は、なんとなくNstockのカルチャーにあわなさそうだよね。』ということで、最初のステップは当時の全社員にアンケートを実施しました。
個人的には、創業1.5年にしてすでにカルチャーというか、仕事のやり方の輪郭のようなものができ始めていることがうれしく思いました。
アンケートでは、過去に経験した評価制度についても質問しました。回答はかなりバラバラだったのですが、共通する意見としては下記のような声が多かったことです。
- 明瞭で、透明性が高いと評価制度への納得度は上がる(低いと下がる)
- もらえるフィードバックは自分の役に立っていた
- 評価の工数や負荷が高い
- 評価期間は深夜残業が発生することも
- 説明責任を果たすことや、キャリブレーション(甘辛の調整)が大変
- その労力に見合っているのか、わからなかった
評価の工数に関する言及はやはり目立ちました。
私自身、重厚長大な評価制度にリソースを奪われることがかなり嫌で、「自分で給与を決める制度はどうですか?」という設問をアンケートに設けたほどでした。
ちなみにこの「自分で給与を決める制度」案は、承認的な仕組みを入れたとて、徐々に「言ったもん勝ち」になり、そこから組織不和が広がる可能性が高そうということから却下になりました。
メンバーが思う、Nstockらしくない評価制度とは?
アンケートでは「スバリ、Nstockらしくない評価制度とは?」という設問を用意してみました。その回答をいくつかピックアップして紹介しようと思います。
- 組織サイズに見合わない、過剰に運用コストが取られる制度
前述の話ともつながるコメントですね。なるべく軽い制度にしたい。
- 年功序列制度(在籍さえしていれば給与やグレードが上がるような制度)
- 退職金(!)
個人的には、「退職金」という考えは思いつきもしなかったのですが、数人が書いていました。退職金がある会社で働いたことがある…?退職金は都市伝説ではなかったんですね。また「退職金の代わりにSO!」という声も。
- 意外と360度評価? = お互いを信頼して仕事を任せることが多いので、意外と見ていない、見られていない部分が結構多いと思う
この「意外と」というコメント、たしかに「意外と」だと私も思いました。また、定量/定性評価には賛否がありました。
定性評価派
- 定量評価のみは会社フェーズ的にも合わなさそう
- バリューやミッションに紐づかない定量的な実績”だけ”に基づいた評価
- 数値目標と紐付けた評価制度はあまりワークしない気がする。新しい市場を作っていくビジネスが多いし、ブランドなど定量化しづらい場所で勝負することが多くなりそうだから
定量評価派
- 定性評価でエイヤ、と評価を決めること
- プロフェッショナルな人が多いので、定量評価ナシは違和感を持つ人が多いのでは?
書いていて思いましたが「賛否」というよりは、「偏重」や「バランス」の話かもしれませんね。
いまのところ、Nstockの評価制度はこういう方針
現時点の方針として、まずは「事業成長していれば、みんな昇給していく」という制度を検討しています。
ざっくり方針
- 会社のマイルストーンを達成していれば、一律◯%昇給
- 半年に一回、昇給タイミングがある
- その半期の全社ミッションをどの程度達成しているかで昇給率を決める
- 全社ミッションも定量(ARRなど)と定性を組み合わせるといいのかも?
- イレギュラー対応アリ
- 誰がどうみても圧倒的に成果をだしている人/いない人だけは一律にしない
- 制度の耐用年数 2~3年くらい
- 社員数100名くらいまでは大丈夫かも?(2〜3年かかる想定)
- 100名を超える規模になったら刷新が必要かも?
個人の評価はしないの?
- 個人別の「短期的な評価」は、いまのところしない想定
- フィードバックの機会は用意する
- 期待値に対するフィードバック。昇給/降給には紐付けない。
- 期待値がわかるよう等級制度は用意するかも?(後述)
- OKRで個人の「主な目標と結果」だけ設定するかも?
給与レンジはあるの?
- 給与レンジ≒等級制度は最初から導入する想定
- 等級ごとに給与レンジを紐づける
- 短期の評価はしないけど、等級(給与レンジ)の昇級はある想定
- 等級制度を最初から入れる理由
- 等級 = 期待値があることで、フィードバックがしやすくなる
- 採用オファー金額の決めやすさ
- 上限/下限の金額を設定できる
- 早めの導入がよさそう(100名規模を超えての導入は困難そう)
あくまで「20〜100名くらいの組織だと、これくらいの軽い制度がよさそうだよね」という考えから、上記のような制度を検討しています。100名以上に規模になったり、実際に運営してみて大きな課題がでてきたら、刷新していくつもりです。フェーズの変化にあわせて、制度も変わっていくほうが自然ですよね。
次のステップは、具体化してみる
あんまり見かけないタイプの制度なので「本当に評価制度として成り立つか?」を、外部コンサルの金田さんが頭をひねって具体化してくれています。
毎週1回の定例MTGで、金田さんに草案を出してもらい、プロジェクトメンバーで揉んで、というのを何回か繰り返して、11月には社内でライトな説明会をしたいと思っています。
繰り返しになりますが、本当に作っている最中です。なので、いまの方針と、最終的な制度は全く別物になるかもしれません。まあ、その過程もおもしろいと思うので、次回以降もお楽しみに!
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