こんにちは、Nstockマーケターの松田です。

Nstockにはエンジニア、ドメインエキスパート、BizDevなど、さまざまな職種の方が在籍しています。その中で、今回はNstock 金融事業の1人目のプロダクトマネージャーとしてジョインした佐藤潤（通称：JunP）さんにインタビューを行いました。

実は、佐藤さんは僕の入社プロセスにおける最終面接官だったのですが、「こんなに優しくて丁寧な最終面接官っているの？！」と驚くほど、心穏やかで気配りができる素敵な方。

そんな佐藤さんはどんな経験をして、何を想って、Nstockに入社をしたのか。そんなルーツを伺いました。Nstockに興味を持っていただけるきっかけになると嬉しいです。最後に採用情報も載せていますのでぜひご一読ください！

佐藤潤
新卒入社した会社でPM としてソーシャルゲーム開発に従事した後、複数社で漫画やフリマなど to C 向けアプリの立ち上げを経験。その後、株式会社メルペイの立ち上げに参画し QR コード決済と to B 向けサービスのプロダクトマネジメントを担当。Nstock は2022年6月に入社し金融事業の立ち上げに従事。

Nstock金融事業に1人目のプロダクトマネージャーとしてジョイン

松田：今日は佐藤さんのお話をたくさん聞かせてください！まずはNstockではどのような役割を担っていますか？

佐藤：Nstockには現在、2つの事業部があります。1つがストックオプションにまつわるSaaS事業、もう1つがスタートアップ特有のお金の悩みを解決する金融事業です。

おそらく、NstockといえばストックオプションSaaSのイメージが強いかと思うのですが、実はそれだけではないんですよね。創業時から金融事業チームはあって、現在ではフルコミットが3名、ディスカッションには社内から各分野の専門メンバーも参加して事業づくりを行っています。

僕はそこで、この事業をどうプロダクトに落とし込んでいくかを考えたり、インタビューを通じてお客さんの解像度を上げたりしています。プロダクトマネージャーとしてジョインしましたが、今は役割を超えていろんなことにチャレンジしていますね。

松田：僕はあまり分かっていないのですが、そもそもプロダクトマネージャーってどんな仕事なんですか？

佐藤：プロダクトマネージャーは一言でいえば「WhatとWhyに責任を持つ人」だと思っています。何をやるのか、何故やるのか、そこだけは絶対に譲らないぞ！と考えている人ですかね。

松田：わかりやすい！かなり上流から関わっていく役割なんですね。

佐藤：そうですね。そして何をやる、何故やる、を考えた後は、どの順番でやるかを意思決定してプロダクトのロードマップを作ります。どうすればプロダクトを通じて会社のミッションを実現できるだろう？と考えていくイメージですね。

その過程では「何をやらない」「何故やらない」を決めることもあるのですが、これも重要な仕事です。やることと、やらないことについて意思決定していくことで、人が本当に必要としている物だけを作り続けられるようになるためです。

最初のキャリアは営業…でも信じられないくらいダメダメだった

松田：そういえば佐藤さんの過去ってあまり知らないのですが、どんなお仕事をしてきてるんですか？

佐藤：実は僕、社会人のキャリアがずっとプロダクトマネージャーなんです。社歴だと今が6社目かな。最初はソーシャルゲームを扱っている会社に新卒入社して、そこからスタートアップを経て、直近はメルペイで働いていました。

学生の頃はとにかく「携帯電話」が大好きで、本当にずっとゲームをしたりアプリを使ったりしてましたね。特にソーシャルゲームが好きで、何万円も使う課金勢でした（笑）。だから当時は、携帯電話向けのサービスに関われてるのがすごく嬉しかったです。

松田：その頃からもう、プロダクトマネージャーだったんですか？

佐藤：いや、実は最初は営業だったんです。僕がいた会社では営業こそが華形だったので。あとは僕の父親が凄腕の営業パーソンだったので、憧れもありました。でも、実際にやってみるとマジで全然できなくて・・・（笑）。

とにかく、ゴリ押しがしんどかった。なんか言い返されたりするといちいちダメージを受けちゃうんです。電話アポとかも全然取れなかったし、同期で1番成績が良くなかったことだけは間違いありません。

松田：佐藤さんが営業っぽくないのはなんとなく分かります。だって優しすぎるもんっ（笑）。

佐藤：でもそこから、当時の社長が「企画職をやってみろ」って言ってくれて。

それをきっかけに2年間くらい企画職に就いていると『ソーシャルゲーム』という新しいムーブメントが巻き起こったんです。運良く時流に乗って開発に携わることができたんですね。

今思えば、その頃からプロダクトマネージャーのようなことはしていたのですが、当時はそんな名前もついていなく、ただの何でも屋として奔走していました。プログラミングとデザイン以外のすべてをやる人でしたね。

スタートアップに挑戦するも、挫折。もう戻ることはないと思っていた

松田：これまでの6社のキャリアの中で、特に印象に残っている仕事はありますか？

佐藤：どうだろう、でもやっぱり3社目の「ザワット株式会社」ですかね。ここはスマートフォン向けオークションアプリを開発している会社で、今はメルカリに買収されているんですけど、記憶に残る経験をたくさんさせてもらいました。

松田：初めてのスタートアップは、どのような印象でしたか？

佐藤：入社する前は「ストックオプションを貰って、会社も自分の利益も大きくしてやる！」って感じだったんですけど、入ってからはとにかく「通用しない自分」を痛感する日々でした。とにかく必死で。僕はソーシャルゲーム開発はずっとやってきていたので得意だったのですが、ゲーム以外のジャンルの0→1は本当に難しかった。

ゲーム作りしか知らない自分からしたら、オークションやフリマっていうと、CtoCサービスじゃないですか。これも未知の分野だったので、もう「ほぇ？」って感じでしたね。会社の利益に貢献したいし頑張りたいけど、なかなか上手くいかなくて。

だんだん会社の期待に応えられなくなって、それに責任をどんどん感じるようになって・・・と良くないスパイラルにも入りました。その経験があったので「もうスタートアップは辞めておこう、キツすぎる」と当時は思ってましたね。これが僕の、苦いスタートアップの思い出です（笑）。

松田：佐藤さんはスタートアップ大好きなイメージがあったので、意外でした・・・！

佐藤：それ以降はもうスタートアップからは離れて、上場直前の会社に転職してマンガアプリのPMをやったり、プライベートでは結婚、出産というライフイベントを経験しました。

松田：そこから、メルペイに出会うことになるんですね。

佐藤：そうですね。ザワット社がメルカリに買収され、当時のCTOがメルペイの立ち上げに関わることになり、その時に声をかけてもらいました。今思うと、その方にはたくさん迷惑をかけた記憶しかなかったのですが、本当にありがたかったですね。ちゃんと見ててもらえてたんだなって。

メルペイでの経験は大きく2つあり、1つは「QRコード決済の開発」です。たとえば、コンビニエンスストアでの決済を可能にするための開発などです。もう1つは「加盟店の方が使うプロダクト群の開発」です。これらの経験を通じて、Fintechの面白さに触れることができました。

ストックオプションは「自分のもの」だけじゃなく「家族のもの」でもある

松田：佐藤さんのルーツがとてもよく分かりました。ところで佐藤さんはストックオプションをもらったことはありますか？

佐藤：はい、あります。実はちょっと、これまでこの辺の話ってしづらくて、話すのは初めてかもしれないです。

松田：たしかにそうですよね。自分が得た報酬の話ってしづらいですよね。

佐藤：そうなんです。でもせっかくのインタビューの機会なのでお話しすると、実は僕は大人になるもっと前に「株式報酬」に触れているんです。

前述した、営業がよく出来る父親の話なのですが、ちょうど僕が幼稚園の頃、彼は起業をしていたんですね。そこから成功も失敗もして、かっこいい背中をたくさん見せてくれたのですが、ある時に他企業に勤めることになったんです。

その際にストックオプションが付与され、そしてIPOを迎え、再び成功する姿を見せてくれました。当時、僕は高校生だったので詳しくは分かっていませんでしたが、そんな父親から話をぼんやりと聞いていた経験があったので、株式報酬の可能性はずっと心のどこかで感じていました。

松田：それは、一般的にはなかなか無い経験かもしれないですね。

佐藤：そうかもしれませんね。父は苦楽を経験しながらもとにかく仕事を楽しんでいる人で、僕はそうやってチャレンジを重ねて、成功を掴み取る父をカッコいいなと思っているんですね。

その影響もあって、僕も「自分の力で報酬を得られるように頑張ろう！」って思えたし、若い頃から「給与よりも株式報酬のほうが欲しい！」って思えていたので、有り難い経験だったなと感じています。

松田：そんなストックオプションの原体験があったんですね。まったく知りませんでした。

佐藤：そうなんです。あと自分自身もストックオプションを行使、売却した経験があります。税制適格SO、有償SO、RSUと種類はさまざまでしたが、やっぱり売却したときのことは今でも忘れられません。

松田：その経験はやっぱりNstockに通じているのでしょうか？

佐藤：売却まで経験したときに感じたのは「株式報酬って自分1人だけが嬉しいものじゃないんだ」ってことでした。ストックオプションは1人じゃなくて、1世帯を喜ばせられるものなんだなって。

例えば売却したお金で住宅ローンを繰り上げ返済できたら、毎月の余剰資金が増えて、子供の教育や、家族のやりたいことに振り向けられるわけですよね。お金について夫婦で改めて真剣に向き合うきっかけになり、いろんな意味で気づきを与えてくれました。実際に妻もとても喜んでくれていたし、子どもたちにもいろいろなことを経験させてあげられたのは嬉しかったです。

今はいろんなご縁があってNstockに居ますけど、ストックオプションは家族を幸せにできるものなんだ、と多くの人に知ってもらいたいなと思っています。また、そう思えるためのプロダクトを作れるといいなと。そういえば、入社前にこの話を代表の宮田さんにしたことがあったのですが「めっちゃいいですね！」って言ってくれて、盛り上がったことを覚えていますね。

松田：めっちゃ素敵な話ですね。佐藤さんがなぜNstockに使命感を感じているのか？が分かった気がします。

佐藤：そうですね。SOはそういう意味では、僕の人生で切っても切り離せないテーマだったのかもしれません。

初対面で飲みに行き「Nstockに入りたい！」と心が踊った

佐藤：ここからが本題ですもんね（笑）

松田：でもめっちゃいい話だったんでしっかり仕上げます！ここからはNstockとの出会いについて教えてください。

佐藤：Nstockを初めて知ったのは、とあるVC主催のイベントに参加したときでした。僕のメルペイの仕事が一区切り着いたタイミングで、今後の自分のキャリアにどんな選択肢があるのだろう？と、友人に聞いたり、イベントに参加したりしていたんです。当時は転職意欲はなく、カジュアルに情報収集をして「今後の参考にしよう」と思っていました。そこで、前述のイベントを主催していたVCの方がSmartHRの宮田さんが2回目の起業をするけど話を聞いてみないかと紹介してくれて「ぜひ一度お話しましょう」となりました。

松田：それはいつくらいの話ですか？

佐藤： 2021年12月ですね。Nstock創業の約1か月前です。それからすぐ、宮田さんと共同創業者の高橋さんと3人でお話しました。

松田：佐藤さんが入社したいなって思ったのは、どのタイミングだったんですか？

佐藤：いつだろう。でもその当時ってプロダクトマネージャーの採用枠は無かったんですよ。だからどうなんだろうなって思ってたんですけど、宮田さんと高橋さんが「PM枠って1名追加できるっけ？できるよね？」みたいな話をしてくれて。その時に「こんなスピード感で物事が決まっていくんだ！」と、とてもテンションが上がりましたね。

後日、お二人と飲みにいくことになるのですが、そこで事業のアイデアで盛り上がったり、3人とも同級生年代で、しかも宮田さんとは大学も同じってことが分かったりといろんなご縁を感じて、帰り道ではもう「Nstockに転職したいな！」と思っていました。でも現職もめっちゃ好きだったから「Nstock落ちたら縁がなかったということで現職でがんばろう！」とも考えていましたね。

再びスタートアップへ。「楽しみとビビりが混ざる毎日」に夢中だった1年間

松田：入社してからは、どんな仕事をしていたんですか？

佐藤：入社する1ヶ月前までは「ストックオプションの行使資金を融資する事業」を検討していたんです。その事業のどこかに携わると思っていました。でも入社したら、まったく別の新しい事業のアイデアが見つかって。そのアイデアを検証するために、まったく分からない金融知識をゼロから勉強し、資料をつくったり、提案したり、知り合いのツテを辿ってインタビューしたり…をとにかく繰り返していました。

表現するならば「楽しみとビビりが混ざっている毎日」でした。このドメインのことは何も分からないから伝えたいことがうまく伝えられない。でも知れば知るほど「これめっちゃ面白いじゃん！」とどんどんワクワクしてくる。だから、勉強するのはまったく苦じゃなかったです。

特にアメリカの事例は本当に面白いんですよ。調べていくうちにどんどん魅了されて、Fintechってすごい！金融って人を救える事業なんだ！と興奮していました。今って、お金にまつわる規制改革が進んでいる最中だったりするので、Fintechへの期待値がどんどん高まっていることも感じています。

松田：佐藤さんがドメイン知識ゼロからスタートしていたなんて信じられないです・・・。ちなみに、当時のNstockはどんな雰囲気だったんですか？

佐藤：思っている以上に何も決まっていなかったですね（笑）。果たしてどこに行き着くんだろう、どんな仲間が増えていくんだろうって、楽しみでした。6名分しか席がないWeWorkオフィスの中で「ここから始まるのか〜」って未来を想像してましたね。

あと印象的だったのは、創業者の2人です。まるで休日に趣味でプロダクトを作ってるかのように、わいわいキャッキャしているんですよね（笑）。この印象は今もまったく変わっていなくて、Nstockの好きなところの1つです。

松田：それは僕もとても共感します（笑）。何かギャップはありましたか？

佐藤：あんまり無かったですね。強いて言うなら、想像以上に任せてくれること、かな。創業者の2人も、このドメインの知識が無いところからスタートしているので、僕が勉強を重ねている分野については「任せる！」って言われることが多いんですよね。ドキドキする気持ちと同時に、意思決定できる範疇が大きいことは僕にとってはかなりポジティブでした。

初期の頃は、他社スタートアップの方に新規事業のアイデアを提案しても、誰も首を縦に振ってくれなかったのですが、ある日、やっと自分たちの提案を前のめりに聞いてくれる相手に巡り会えたんです。その時は、本当に嬉しかったですね。事業を立ち上げる醍醐味を実感したし、この瞬間のためならばこれからも泥臭いことをやり続けられる、と燃えました。

Nstockの金融事業のこれからは絶対に面白い！ぜひ注目していてほしい

佐藤：松田さん、以前もそれ言ってくれましたよね。「金融チームは起業しているみたいですね」って。その時に「たしかに」って思いましたね。Nstockでは、1人1人がそういう意識でやってるかもしれません。

あと僕、プロダクトマネージャーなのに1年間まともに仕様書を書いてないんですよ（笑）。逆にFigmaでモックを作ってみたり、提案資料を作ってみたり、自分でなんとかする力はかなり身についた気がします。この何でもやる感じも、とても起業っぽいですよね。

とにかく今は、プロダクトを作ることだけでなく、その後のストーリーや戦略についても考えていけるのが楽しい。既に敷かれたレールの上ではなく、「そもそもどんなレールを敷くべきか？」から考えられることがとても楽しいです。

松田：佐藤さんは心からスタートアップを楽しんでいるんですね！これから金融事業が楽しみです！

佐藤：金融事業はこれまでの1年間、4回ほどピボットしました。でも、その度に顧客の解像度がどんどん高くなって、チームとしても事業としても右肩上がりに強くなっています。今ははやっと1つの可能性にたどり着いて、年内に形にすべく奮闘しているところですね。ぜひ期待していてほしいです。

さいごに

松田：佐藤さんはちょうど入社から1年ですよね。これからの1年はどう過ごしたいですか？

佐藤：2023年6月で1年になりましたね。今後は大きいところで言うと、ストックオプションで資産を築いて幸せになる人を増やしたいって思っています。そこにNstockで寄与していきたいです。また、資産を形成する前後のお金の悩みに答えられるようにもなりたいですね。

さらにもう少し手前の話でいうと、Nstockの考えに共感し、応援してくれる人をもっと増やしたいですね。やっぱり仲間がいなくては実現できないので。あと、特にぼくらの金融の事業がアツい時期ですので！（笑）

松田：いいですね！（笑）最後に、この記事をどんな人に届けたいかを聞かせてください。

佐藤：次のキャリアはスタートアップがいいかも、って思っている人に届くと嬉しいですね。Nstockって、30代が多数なので必然的にプロフェッショナルな人が多いんですが、だからといって全員がこのドメインに詳しいわけじゃない。

また、みんなスマートに仕事してるわけじゃなくて、同じように苦しんで、悩んで、それでも前を向いて、泥臭くチャレンジしている。特別な人の集まりではなく、そこにあるのはチャレンジしたいって気持ちだけだと思うんです。だから、そういう人を歓迎したいです！

それに、やっぱり創業2年目の、10人程度の会社に入れる機会って人生の中でそうそう無いので、とてもレアな機会だと思います。僕もオープンにカジュアル面談を行っていますので、もし興味を持ってくださったら是非一度お話しましょう！待ってます！

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今回はプロダクトマネージャーの佐藤さんにお話を伺いました。ここまでお読みいただきありがとうございます。Nstockでは現在、積極的に採用活動を行っております。もし少しでも興味を持っていただけましたら、ぜひ以下のリンクにアクセスしてみてください。

一緒に、日本のスタートアップエコシステムを盛り上げていきましょう！

入社から1年。「ストックオプション」は切り離すことができない、人生のテーマだった（Nstock 佐藤）

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